ビタミンB1
化学名/サイアミン
役割は
ビタミンB1は、ごはんやパン、砂糖などの糖質を分解する
酵素を助け、エネルギーにかえていくことです。
ビタミンB1が不足すると、糖質のエネルギー代謝が悪くなり、
疲れやすくなったり、さらには手足のしびれ、むくみ、
動悸などといった症状が出てきます。
また糖質は身体だけではなく脳や神経のエネルギー源で
もあるために、ビタミンB1が不足することで、
集中力がなくなったり、イライラが起こったりします。
ビタミンの炭水化物代謝に関与する機能から考えて
エネルギー消費の増量を考慮し、特に重労働や長時間の
スポーツトレーニングのような場合には、
ビタミンB1の必要量の増加があると考えられます。
欠乏すると
ビタミンB1欠乏症には、東洋に多い脚気と、西洋に多い
ウェルニッケ脳症があります。
このうちウェルニッケ脳症は中枢神経疾患で、
眼球運動麻痺、歩行運動失調、意識障害を伴いますが、
慢性化するとコルサコフ症という精神疾患に移行します。
そこで、ウェルニッケ脳症とコルサコフ症を一括して
「ウェルニッケ‐コルサコフ症候群」と呼んでいます。
ウェルニッケ‐コルサコフ症候群は、アルコールの摂取量の
多い人に多発し、アルコール依存症との関連が
注目されています。
アルコールばかり飲んで他の栄養素を取らないため、
ビタミンB1欠乏症として、これらの症状が現れてくるのです。